2018年に沖縄に行く機会があり、兼ねてから行きたかった首里城を訪れました。

琉球王朝で建設された県内最大級のこの城は、実は戦前に沖縄神社の社殿として正殿のみが旧国宝として指定されていましたが、映画「ザ・パシフィック」や「ハクソー・リッジ」に語られ、大日本帝国の象徴とも言われた史上最大の戦艦「大和」が、到着すらできなかった昭和20年の激戦沖縄戦と、跡地への琉球大学建設で、城壁や基礎の一部を残してほぼ完全に破壊されているのです。琉球大学移転後の1980年代末より1992年にかけて復元されました。2000年には「琉球王国のグスク及び関連遺産群」として世界遺産に登録されましたが、登録されたのは破壊後の城壁や基礎の一部が「首里城跡」としてなのだそうです。「グスク」と称されるこの城郭は明治以前、独立国だった琉球王国が中国（当時の明、清）との交易の中で独自に発達したので、見てお分かりの通り日本本土の城とは流れも様式も全くの別物という事になります。

皆さんもご存じの通り2年前の火災で再度消失の危機に直面しましたが、現在は再び今一度の復旧が続けられています。実際に肉眼で見た首里城は本当に美しい人間が作り上げた創造物でした。コロナ禍で壊れかけたり失われそうな物や気持ちもあるかもしれませんが、この首里城同様、何度でも何度でも立ち上がっていきましょう。お城シリーズ第2段はグーッと南に持って行きました。by JinJinBoo